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そう考えたサクセスは、今回一人で山の魔物と戦いに来たのである。
この世界最弱と言われるスライムなら、なんとか倒せるかもしれないと思ってここまで来たのだが……
なんと運が悪い事に、最初にエンカウントしたのは、この森最強の
暴れボア
だったのである。
その姿を見た瞬間に固まるサクセス。
そして自分に気付いた敵は、サクセスが逃げる間もなく突進してきて、それをくらったサクセスはあわや死ぬ寸前であった。
当然、それを目にしたビビアンが怒るのも無理のない話。
ーーだが
「……そうだよ。俺は……俺は弱いよ。ビビアンみたいに魔法も使えなければ、力だって強くないさ。でも……それでも! 俺は強くなりたい。ビビアンに俺の気持ちなんかわからないよ!」
サクセスは立ち上がると、目に涙を浮かべながら村に向かって走り出す。
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