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普段そんな風に怒る事のなかったサクセスを見て面をくらったビビアンは、一瞬だけその場で固まったが、直ぐにサクセスを追いかけた。
当然ビビアンの足ならサクセスに追いつくのはたやすいが、普段と違うサクセスに対して何と声をかけていいのかわからない。
その為、サクセスの後ろを走りながら、近づいてくる魔物を全て瞬殺していき、サクセスが安全な村に辿り着くまで守り続けていた。
そして、そんな事にも気づかず無我夢中で走っているサクセスは家に辿り着く。
「ただいま、母さん。」
「あら、服が汚れているじゃない。またビビアンちゃんと遊んでたの?」
「まぁ……ね。そんなところだよ。それよりも、今日は良い匂いがするね。」
「ふふ……。サクセスの好きなシチューを作っているからね。お肉もちゃんと入ってるわよ。」
「え? お肉? 大丈夫なの!? そんな高級品……。」
「いいのよ。だって、私にはそれくらいしか……。ごめんね。ごめんねサクセス……。」
突然泣き出す母親。
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