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ふと窓をみると嘉人と目が合った。
なんだか怒っているようだが、そもそも今までこっちが気を使ってカーテンを閉めてやっていたんだ。
エロいことをするなら嘉人が閉めればいいことだ!
僕が勘違いしてだだけで、嘉人はハナから僕のことなんかなんとも思っていなかった。
僕ってどんだけ痛いヤツなんだろう・・・。
てか、嘉人だって丸見えの状態でガチエロ動画って事だよな、そう考えると嘉人のデリカシーのなさに無性に腹が立つって来た。どうせ学校でもクラスが一緒になることは無いし、無視されているんだからコソコソするのはやめよう!
約束の記憶が嘉人じゃ無かったこと、カーテンを開けたことで、自分の心の蓋も開いた気がした。
こっちを見ている嘉人に中指を突き立ててからカーテンを閉めてリビングに向かった。
周一は他にも生徒が居る為、夏月への家庭教師は週一回となった。
食事をしながら色々と決め事をして部屋に戻るとスマホにLINEの通知が複数入っている。
起動させると繋がっていないはずの嘉人からメッセージが入っていた。
携帯の番号は知っているんだった、それならLINEにつなげることは出来るんだよな。
ちょっと挑発させすぎたんだろうか?
てか、嘉人の方が毎度女の子にモテてますアピ-ルとかしてるし。
とりあえず既読をつけてしまったから目を通す
→さっきのアレなに?
面倒くさいことになってしまった、どうせ拗れたっていいし見なかったことにしてスマホを置いた。
周一に言われた事を思い出す。
たしかに、普段から偏差値を取っていくってアリだよな、急に推薦欲しくなってもその時に足りなかったらどうしようも無いし案外いい先生なのかも。
おばあちゃんの事、周一さんは知っているんだよな。
僕の消えている記憶の部分も知ってる。
何があったんだろう?
どんな事故だったんだろう?
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