2.これから貪るよ庶民メシ

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2.これから貪るよ庶民メシ

「お嬢様! 庶民メシですか! いけません庶民メシなど! 亡くなられた旦那様と奥様が悲しまれますぞ! 」 「それでも食べますわ!! 自由の為に!! 」 明日香はロングスカートを手で捲し上げ、逃げるようにして屋敷を出た。 「ふう、ここまで来れば大丈夫ですわね」 「そんなことはありませんぞお嬢様」 「ひぎゃっ!! 」 後ろから声をかけたのは、昔明日香の子守りをしていた執事......というよりじいやだった。 「屋敷の執事達はお嬢様のことを分かってないようですな。私はわかりますぞ。お嬢様は子供の頃から庶民に興味を持っていらした。私がその欲を解消させていただきます」 「ほ、本当にいいのじいや! 」 「はい」 じいやは長年整え続けてきた白い髭を揺らし、微笑んだ。 「それでは私が庶民メシを調べて参ります」 「頼んだわよじいや! 」 明日香はこれから起こる出来事に心を踊らせ、じいやの報告を待った。
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