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前の世界のおわり
そんなことがあった後も、ロスマはお話をしに来てくれました。
ある日、たくさんの建物や発明品を作った、二本足で歩く「人間」という生きものの話をし終えた後、ロスマは言いました。
「明日はいよいよきみに名前をつけよう。それじゃあ、おやすみ」
神さまは、今までで一番、楽しみに晩を待ちました。
でも、いつまで経っても、ロスマの声は聞こえてきませんでした。
もしかしたら、ぼくの名前を考えるのに、時間がかかっているんだろうか。
神さまはロスマを待ち続け、長い、長い時間が経ちました。足音くらい聞こえてこないかと思って、神さまは、卵の殻に耳を当ててみようとしました。
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