序章

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アキラが通う高校は市内にある普通科の皐月高校。近くに川や海はない。 通学途中、アキラは前方に同じクラスの生徒を見つけ駆け寄った。 「おはよう! あのさぁ、今日のデス・フォーキャスト何だった?」 「おぉ、ビックリしたぁ。いきなり何だよ」 「あ、おはようアキラ君」 背後から声を掛けられた同級生二人がアキラを見る。 「なあ、今日のデス・フォーキャスト何だった?」 「特になし。いつもどおり交通事故に気を付けろってさ」 「僕も」 「そっかぁ、二人は溺死じゃないのか……」 「溺死?」 「おまえ溺死って出たのか?」 「ひょっとして水泳の授業があるから?」 「いや、ウォッチがリスク回避で学校に予報を連絡して見学の手続きを済ませてくれてる。それでも溺死って予報なんだ」 アキラは当てが外れた事にがっかりし、ため息をついた。
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