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一応、専門家に話を聞いてもらって多少すっきりしたところはあるものの、それでもやはり、根本的な家族というものに対する疑問というか、得体の知れない不気味な不安のようなものは、湖底に沈澱した泥の如く心の奥の方に残ったままである。
「眠って明日目を覚ませば、ほんとにこの疑問はなくなっているんだろうか……?」
しかし、今の僕には先生の言葉を信じることしかできない。
いつも通りの誰も一言も口をきかない静かな夕食をすませた後、僕は言われた通りに薬を飲むと、早めにベッドへ入ってその眼を閉じた――。
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