2人が本棚に入れています
本棚に追加
喉が潤ったから、水場から飛び降りる。食事は少し残してあるけど、明るかった部屋の中が薄暗くなってきたから、知哉に新しい食事を出させましょうか。帰るまで待っててあげるわ。
知哉、いつ帰ってくるのかちっともわからないんだから困るわ。
一応、出かける時に「はちじに帰るぞー」とか「今日はごじくらいだからな」とか言って出てくんだけど、めんどくさいわよ、時計なんか見るの。もっとわかりやすく言えばいいのに。夕焼けの前だよ、とか、半分くらい暗くなったらだよ、とか。
今日はろくじって言ってたわ。多分、もうすぐね。
それまで何してようかしら。
パトロールでもしておこうかしらね。黒い虫とかいると腹が立つから。黒い虫を見つけると、知哉がバタバタ騒いで鬱陶しいの。
水場がある部屋から出て、廊下へ。やだ、ゴミ袋置きっぱなしじゃない。また知哉、出し忘れたわね。あーあ、嫌な匂い。鈍感なあんたはわかんないかもしれないけど、あたしには大迷惑よ。
キッチンはいろんな匂いがする。知哉が毎日みたいに納豆食べるのが嫌なの。あの匂い、最悪。あたしが嫌な顔すると、わざとキスしようとしてくるから、ひっぱたいてやるのよ。それでも懲りないから、今度はひっかいてやろうかしら。
最初のコメントを投稿しよう!