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ご褒美よ。たまにはサービスしてあげないとね。
知哉はデレッと笑って、空いてる片手であたしを抱きかかえる。
「さーて、俺は何食うかなー」
あたしが食事をすることになっているランチョンマットまで連れて行かれて、お皿と一緒にそこへ置かれる。
一口食べてみる。あら、冷たいわね。これ、ちょっと温かいともっと美味しいんだけど。知哉の顔を見上げてそう言う。
「あ、そっか。チンしようか」
そうそう、それ。でもあれ、チンじゃなくてピーピーよ? いつも思うけど、知哉は変なこと言うのよ。
知哉はお皿を持ってもう一回キッチンに行く。寂しいでしょ、ついてってあげる。
知哉が四角い箱にお皿を入れてボタンを押す。箱はウィーンって音を立て始めた。すぐにいい匂いを立て始める。これよ。この匂いが美味しいんだから。
ピーピー鳴った箱を開けると、ますますいい匂いが溢れ出す。知哉は指でちょん、と触って熱くないかチェック。熱いとあたしが怒るから。
「よーし。じゃほら、あっち行くぞ?」
元のランチョンマットのところに行ってお皿を置くから、あたしも急いでそっちに行く。
「ほれ、どうぞ」
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