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他の主要キャラは、女子高生に一目惚れをするワガママ王子。
恋愛対象は女の子という口の悪いシスター。
来るもの拒まず、来なけりゃ行く女好きの宰相。
ブリザード級にクールで冷酷無慈悲な大臣。
普段はニコニコ、腹の中は黒黒な腹黒ドクター。
題名の『神様なんて信じない』は、元の世界へ戻ろうと奮闘する主人公の口癖からきていたりする。
「さて、続きを拝ませていただきます!」
今日はコレのためにがんばってたんだ。
じっくり読ませてもらっちゃいます!
私は包装のフィルムを丁寧に剥がし、記念すべき一ページ目を開いた。
………喫茶店に入ってから、約二時間。
もう帰らなきゃ…と思いつつ、あともう一回!と新刊を読み返すこと計三回。
一応店に入ったのが夕方の四時半で、現在の時刻は夕方の六時半。
今から帰ったら七時過ぎくらいかな…。
さすがにそろそろお暇しないと、店の人に変な目で見られちゃうかもしれない。
名残惜しく思いながら、私は新刊をカバンの中へ。
帰ったら一巻から読み返そう。
晩御飯はカップラーメンでいいや。
作る時間さえ今は惜しい。
いつも食事は朝を手抜きし、昼は社食やワンコインランチで済ますため、夕はきちんと自炊するように心がけて実践しているが……
今日くらいは自分に甘くなりましょう!
意気揚々と某喫茶店から出て、そそくさと自宅へ向かう。
そして、自宅へ到着し、私は自宅前で頭を抱えていた。
「ない…、ない……、鍵がない……」
カバンの中はもう十回以上確認した。
一通り中身を出してもみた。
それでも無い。
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