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自分
彼女と僕の間にあったのは本来、僕の周りに常にあるものだった。今までそれを感じずにダラダラと生きてこれたのは僕の周りの人たちがそれを溶かしてくれていたからだった。
思い出した。昔は、赤い石や、白い石が凄く好きだった。色も、暖色が好きだった。
最初に激しい赤い血の色とともに生まれる僕たちは、社会という黒い日を浴びて、段々と色を落としていってしまう。その日から逃れることはできないし、それ自体が運命であるし、最後は色もなく死んでいく。
いつから僕の色はこんなにも褪せてしまったのだろうか。何が他と違ったのだろうか。それともみんな違わないのだろうか。僕がみんなから本当はどう思われていたのかなんて、簡単に想像ができた。
その日の大学の帰り、彼女のブレスレットばかりが思い浮かんでしまって、彼女の顔なんて思い出せやしなかった。
【ターコイズブルー】12月の誕生石、ターコイズの色から派生した色の名前。世界中で人気があり、模造品や人造品も多い。ターコイズには創造性と表現力の強化、また人の心を広げる効果があると言われている。
・・・ターコイズに惹かれる人は自己表現が苦手で、人間関係がうまくいかず、孤独感を強く感じていることが多い。
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