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1-2.❧-
その間私といえば、学生から社会人になっていた。
誰もが並んだ私と姉を見れば、はぁ~、同じ親から生まれてるはずなのに
という思いを抱いたはずだ。
もちろん美しく生まれたほうがいいに決まってるけれど……
どちらかにしてほしかった。
姉妹揃って平凡
姉妹揃って美人
姉妹揃ってキュート
とかね。
ふたりきりの姉妹で大きな差があるのは、罪作りだと思う。
姉が豪華絢爛で華やかなだけに、いたずらに地味で大人しめの私は
一様にその差が顕著に周りには見えたことだろう。
しかし、救いは年の差だった。
その場面その場面で競い合うようなことが少なかったから。
そして母も父も私を姉と同じように、ううんそれ以上に甘えさせてくれ
慈しみ育ててくれた。
いつだって私の話す言葉にじっと耳を傾けてくれたし、
楽しいことをしょっちゅう提案して実行してくれた。
勉強のできないことにも怒らないで、
『とまちゃんに合う学校探そうねぇ』と言って私に寄り添ってくれた。
両親の大きな愛のお陰で、私は姉と同じようになんとか大学まで
行くことができた。
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