Wedding Bouquet ウエディングブーケ -22-

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4. " Memories 回顧録4 "  振り返ってみれば、姉との関係は希薄(きはく)だったと思う。  たった二人きりの姉妹だったのに…… 実を言うと私は姉のことがすごく苦手だった。  両親はこんな不出来な私のことを可愛がって大切に育ててくれた。  そんな両親だから姉のことももちろん愛し慈しんでいたことは 見ていて知っている。  姉は両親からすると、親戚からもご近所からもそして幼い頃より 学校関係で先生たちからも、鼻が高い娘だったに違いない。  だけど私が姉のことを好きだったのか、愛していたのか? と聞かれてもyesとは言えない。  両親自慢の姉を好きでいられないなんて自分は何て ねじ曲がった人間なのだろうと、少し悩んだ時期もあった。  けど今なら分かる。  決して私のほうに問題があったというわけではなかったことを。  振り返ってみれば、私は姉からやさしくされた記憶がない。  それどころか、場面場面で意地悪と思われるようなことを されていた節がある。  それはあからさまなものではなく、ちょっとした日常の言葉の中に 棘を含ませるっていう手法だった  例えばこんな風だ。  一時期編み物に嵌っていた私に、編んでいるセーターを見て 『それいいじゃない、私にも編んで』と姉は言った。
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