2 黒い狼

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 う、うーん。もう朝?じゃ、ちょっとだけ。おやすみなさ~い·····。 「『おやすみなさい』じゃ、ねーよ!」  起きてるよ!頬を叩くんじゃない! 「二度寝するんじゃない。」  そうかな?あなただって休みの日、二度寝するでしょ。 「俺に休みはない。」  人生、つまらなそうね。 「お前に言われたくない。」  あなたにだって言われたくない。  すると黒い狼は、すたすたと、神社の階段を降りようとしていた。 「まてい!銀行強盗!」 「おいまて、いつ俺が銀行強盗をした?」 「じゃあ、泥棒!」 「泥棒もしてなぃ·········。」  私の肩をつかもうとした黒い狼は、急に手を止めた。 「おーい。どうしましたかー?」 「·········。」  もう!うんともすんとも言わないのは、アウトよ!『あ』くらいは言いなさいよ。 「饅頭·········。」 「マンジュウ?」  饅頭がどしたの? 「··················バレてないなら、いっか。」  え?なにぃ?  その時、私の中の、カンのいい私が言った。(気がする) 「絶対、こいつが犯人やん。もみじ饅頭食ったの、こいつやん。」  関西弁なのは、目を閉じよう。  私は、とっておきの一言を言うことを決めた。 「犯人はあなたです!」  言おうとしたけど······。黒い狼は再び、神社の階段を降りようとしていた。 「まてい!(パート2)」 「待たない!」 「友達になろう。」(即答) 「??????????」  フッ、どうよ私の『相手が絶対に、驚く作戦』は。 「えーっと·········。」 「ごめんね。あんたと、友達とかにならないと、物語進まないの。」  作者が、悲鳴をあげてるわ。 「······················。」  黒い狼はもう、何も言わない。(いや、言いたくないだけかも。) 「────俺はシズクだ。よろしく頼む。」  ようやく言葉を発したのに、半泣きみたいな口調で言うんじゃない! 「私は、『虹色もなか』よ。」 「えーっと、じゃあよろしくおねがいします。」  先程の私の話にビビったのか、敬語だ。 「じゃあ、よろしく頼みますよ、さん。」 「は?ちょっとまて!」 「さあさあ、事件が解決したことで、ファミレスでも行きますか。」 「おおーい!ちょっとまてよ!」  こうして、無事解決(後ろでなにか言ってるけど)したことで、ファミレス、行ってきまーす! 「まてぇぇぇー!もなかァァァー!」
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