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う、うーん。もう朝?じゃ、ちょっとだけ。おやすみなさ~い·····。
「『おやすみなさい』じゃ、ねーよ!」
起きてるよ!頬を叩くんじゃない!
「二度寝するんじゃない。」
そうかな?あなただって休みの日、二度寝するでしょ。
「俺に休みはない。」
人生、つまらなそうね。
「お前に言われたくない。」
あなたにだって言われたくない。
すると黒い狼は、すたすたと、神社の階段を降りようとしていた。
「まてい!銀行強盗!」
「おいまて、いつ俺が銀行強盗をした?」
「じゃあ、泥棒!」
「泥棒もしてなぃ·········。」
私の肩をつかもうとした黒い狼は、急に手を止めた。
「おーい。どうしましたかー?」
「·········。」
もう!うんともすんとも言わないのは、アウトよ!『あ』くらいは言いなさいよ。
「饅頭·········。」
「マンジュウ?」
饅頭がどしたの?
「··················バレてないなら、いっか。」
え?なにぃ?
その時、私の中の、カンのいい私が言った。(気がする)
「絶対、こいつが犯人やん。もみじ饅頭食ったの、こいつやん。」
関西弁なのは、目を閉じよう。
私は、とっておきの一言を言うことを決めた。
「犯人はあなたです!」
言おうとしたけど······。黒い狼は再び、神社の階段を降りようとしていた。
「まてい!(パート2)」
「待たない!」
「友達になろう。」(即答)
「??????????」
フッ、どうよ私の『相手が絶対に、驚く作戦』は。
「えーっと·········。」
「ごめんね。あんたと、友達とかにならないと、物語進まないの。」
作者が、悲鳴をあげてるわ。
「······················。」
黒い狼はもう、何も言わない。(いや、言いたくないだけかも。)
「────俺はシズクだ。よろしく頼む。」
ようやく言葉を発したのに、半泣きみたいな口調で言うんじゃない!
「私は、『虹色もなか』よ。」
「えーっと、じゃあよろしくおねがいします。」
先程の私の話にビビったのか、敬語だ。
「じゃあ、よろしく頼みますよ、助手さん。」
「は?ちょっとまて!」
「さあさあ、事件が解決したことで、ファミレスでも行きますか。」
「おおーい!ちょっとまてよ!」
こうして、無事解決(後ろでなにか言ってるけど)したことで、ファミレス、行ってきまーす!
「まてぇぇぇー!もなかァァァー!」
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