side A

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 聖夜の街は、一人で歩くと辺りからの視線が痛い。だからなるべくクリスマスは外にいたくないのに、バイトのシフトを変わってくれと頼まれて仕方なく外に出ないといけない。  俺は小さくくしゃみをすると、肩を震わせた。 「寒っ……」  息を吐けば、それは真っ白に変わり、歩けば頬に冷たい夜風が当たる。  冬とはそんな季節だ。どうして季節とは極端に暑くて、寒い、そしてその中間と分かれないといけないのだろう。ずっと春や秋みたいな季節が続けばいいのに。  俺は近くのコンビニに寄ると、温かい空気にホッとする。そこからレジの前を通って、ドリンクエリアへと向かった。温かいドリンクがずらりと陳列されている棚をじっと眺めながら、無難なお茶を手に取る。それから今日の夕飯を適当に選んで、レジに持っていくと、店員が「いらっしゃいませー!」と元気よく出迎えてくれた。  俺はその店員の顔を見た瞬間、開いた財布を
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