Happiness 幸福というもの

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20. " Brothers 兄弟 "  「竜司、待てよ!さっきの話、聞いてたよ。  お前の見合いに黒崎さんやっぱり納得してなかったんだな?」  「僕が相談した時は見合いしている間一時的に別れようって言われたけど 僕がふたりの結婚を母さんに認めさす為の見合いだったってことは 納得してくれていると思ってたンだ。  特に彼女はその時、僕たちの別れについてっていうか母さんに ぶつけられた暴言のことは言わなかったしね。  今考えると、もうあの時に僕とはやっていけない・・笠原家には 嫁げないって思ってたんだと思うよ。  だから見合いのことなんて今更どうでもよくて、反対もしなかった、そんなことだったんだろうと思う」   「それでどうするんだお前、それでいいのか、諦めていいのか?  お前は母さんに反対されたら諦めるようなそんな半端な気持ちだったのか!  実はな竜司、お前には言ってなかったが、俺と知沙子の結婚の時も 母さんはやっぱり反対してたんだわ」 「えっ、そうなの!」
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