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のんびりネクタイを見て待ってくれている亮平さんから離れてレジに向かう。
「すみません。黒だけプレゼント包装してください。」
「はい。ありがとうございます。」
包装が終わるまでこっちに来ないでと、亮平さんの方をキョロキョロ見ている私は、ちょっと不審人物?
「お待たせしました。」
亮平さんが近寄る前になんとか受け取って、無事買い物は終了した。
「亮平さん、買えました。」
「ん、ああ。他の土産はどうする?」
「母や理奈ちゃんたちには祇園で買いたいものがあるの。あ!職場に買います?」
「どうするか。俺たち付き合ってて、ふたりで行ったと公表するか?」
「うーん。どうしましょう。」
さすがにそれは職場恋愛を禁止されてなくても、微妙な雰囲気になりそうだからと私からのお土産としてお菓子を買うことにした。
ママたちへは、●ーじやさんのあぶらとり紙とパレットタイプの口紅を買った。
「そろそろホテルに戻るか。疲れただろ。」
「その前に抹茶パフェ食べたい。」
「愛海は本当に花より団子だな。」
「どーせ私は色気より食い気ですよーだ。」
ちょっと拗ねた顔をしたら、頭を撫でて抱きしめてきた。
私はこの程度で懐柔されるほど甘くないと言いたいのに、亮平さんの腕の中にいるだけで嬉しくて機嫌が直っちゃう。
やっぱり私、チョロいのかも?
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