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私は思い切って課長に告げた。
「今でも好きな人に似てるなら私を代わりにしていいです。付き合ってなんていいません。もっとその彼女に似た感じになりますから、セフレにしてください。」
「は、はあ?お前、自分が何を言っているのか分かってんのか?」
「私、今は誰とも付き合っていないんですけど彼氏っぽい存在が欲しいんです。でもいい人が出来なくて…その彼女さんみたいな感じに変装したら私だと周りにバレないし、気楽に…」
半ばヤケになってそう言うと課長は、大きなため息をついた。
「木島の恋愛リハビリを兼ねたセフレかよ…」
「もちろんお外デートもアリでお願いしますね。」
「わかった…一度、お前と寝ちまった俺に拒否権はないよ。」
「それじゃ契約成立ってことで。その人の写真とかありますか?」
「だいぶ昔の写真だから、今の木島より年下の頃のだぞ。」
私は、スマホを見せられた瞬間、頭をハンマーで殴られたような気がした。
そりゃ似てるわよね…
課長と一緒に写真に収まっていたのは、拓兄の奥さんで私の従姉でもある理奈ちゃんだった。
理奈ちゃんは、顔立ちが拓兄と姉弟のように似ていて私も拓兄に似ているんだもん。
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