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第二項 登場人物紹介:ピソ
〇ピソ(BC44or43-AD20)
<名前>
Gnaeus Calpurnius Piso
グナエウス・カルプルニウス・ピソ
<こんな人>
同姓同名の父は筋金入りの共和主義者として神君カエサルやアウグストゥスと敵対し、息子である彼も共和主義的共感と批判精神に富んでいたといわれる。元老院での発言が色々と残っており、自己主張の強い人、という印象がある。ティベリウスが元老院で癇癪を起こし、「(自分の意見を)宣言して投票する」と叫んだとき、「最初に投票してくれるなら皆それに倣えますが、最後ならムリですよ」とたしなめた、というエピソードがある(タキトゥス)。
<私見・偏見>
カミナリオヤジ。
※ピソの生誕年については執筆当時情報を得られず、本作ではBC48生まれとなっております。
〇神祇官ピソ(BC48-AD32)
Piso Pontifex(Lucius Calpurnius Piso)
ルキウス・カルプルニウス・ピソ
<こんな人>
同姓同名の執政官経験者(グナエウス・ピソの弟。通称「鳥占官ピソ」)がいたために「神祇官ピソ(ピソ・ポンティフェクス)」と呼ばれた。ガラティアやシュリアで総督を務めた他、トラキアでは反乱鎮圧の功により凱旋将軍顕彰を授けられている。アウグストゥスの死ぬ少し前、都警察長官に就任、二十年間公平に職務を遂行し、皆の尊敬を集めた。文芸の保護者としても知られ、ホラティウスは彼の二人の息子に詩を捧げている。
〇鳥占官ピソ(?-AD24)
<名前>
Piso Augur(Lucius Calpurnius Piso)
ルキウス・カルプルニウス・ピソ
<こんな人>
グナエウス・ピソの弟。神祇官ピソと区別するためにこう呼ばれた。兄同様に?一本気で率直な性格だったらしい。リウィア(アウグストゥスの妻。別項参照)の友人を告発した時にはティベリウスを困らせ、首都の腐敗を痛烈に批判して元老院で「田舎に引退する」と宣言した時には、ティベリウスを慌てさせている(タキトゥス)。グナエウス・ピソといい、ピソ兄弟は、結構ティベリウスを悩ませているようだ(笑)。
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