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第三項 用語について:度量衡と時刻
〇度量衡・時刻
度量衡は当時の度量衡と現代日本のそれとを併記した。これは明らかにその方がイメージしやすいだろうと思ったので。時刻も同じ理由で併記形式にした。当時は日の出からから日没までと日没から日の出までをそれぞれ十二等分していたので、夏と冬とでは一時間の長さが違う、という大らかなものであったそうな。水時計もあったが、前述の大らかさから、中々正確な時刻、というのは判らなかったらしい。「哲学者の意見の一致よりも、水時計の時刻の一致の方がはるかに難しい」というのはセネカの談。時計に関してはこれも『古代ローマを知る事典』に詳しい。
しかしこの大らかな時間感覚の割に、法廷の弁論時間だけは水時計(原語はクレプシュドラ。こちらは時刻ではなく時間を計るもので、砂時計の水版)まで備え付けて約十五分と決まっていた、というのだから、さすがは「法の民」である(弓削達)。
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