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第二項 登場人物紹介:神君カエサル
〇神君カエサル(BC100-BC44)
<名前>
Gaius Julius Caesar
ガイウス・ユリウス・カエサル
<こんな人>
古代ローマ最大の政治家、軍人であり、かつ文筆家。ついでに「全ての女の男であり、全ての男の女」「元老院議員(この頃なら九〇〇人)の三分の一の妻を寝取った」とまで言われた「色好み」。塩野氏が「何故カエサルはあれほども女にモテ、しかもその女たちの誰一人からも恨まれなかったのか」という問いを立てたほどである。共和政ローマを崩壊に導き、アウグストゥスに始まる帝政ローマの礎を築いた。ラテン文学においては、散文でキケロと双璧をなし、特に『ガリア戦記』の雄渾で簡潔な文体は高く評価されている。
<私見・偏見>
人間的魅力溢れるこの「偉人」は、とてもではないがこんな項目で要約できる男ではない。参考文献『ローマ人の物語』やスエトニウス『ローマ皇帝伝』などを参考にして欲しい(←逃げてる逃げてる(笑))。それにしても、二〇歳にもなっていなかった、姪の息子であるアウグストゥスの資質を見抜き、後継者に抜擢しただけでも相当の慧眼である。ちなみに後継者を自負していたアントニウスは、アウグストゥスが美少年だったからだ、と悔しがっている。
○参考○
カエサルは隊長たちを残らず集め、痛烈に彼らを詰った。
「自分らが臆病風に吹かれたのを兵糧の問題や行路の艱難に転嫁するとは不届き至極、……兵糧の調達はこの俺が心配する事だ。小麦についてはセクアニ族、レウキ族……が梱包したものを供給する手筈になっている。しかも田野には無限に広がる熟した小麦があるではないか!」
かくして全軍の士気は一転し、勇躍ゲルマニア人討伐に向かう事になった。それにしても食料がなかったら畑から小麦を刈り取って喰えとは、今から見ればひどい話である。
―――塚田孝雄『シーザーの晩餐』
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