♯21.アンディの気持ち

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 たとえば早い段階で出した預言者というワード。  フレデリック王があかずの間で首を吊った事。  あかずの間と隠し扉、そして二本の鍵も実際に見せた。  アイザック王子が亡くなって以降の話は日記にあるありのままを話した。  ダルキニアという村の名前と三人の本名。  これらは母の遺書、告発状、そして祖父が記した日記と村民名簿を提示する事で決定的となる。  俺は平たいため息を吐き出し、冷静な視線を投げた。 「ところで、宰相殿がどこにいるのか……やはりお気付きではないのですね?」 「っなに!? やはりお前が奴らに何か、」  そこで王はハッとした顔をし、無理やり口を噤んだ。 「奴……そこにシュゼットも含まれていますか?」 「……だ、誰の事だ?」 「先ほど申しました呪術師(メイガス)の事です。  シュゼット=コリンズ、貴方のでしょう?」  王の瞳に微かな狼狽が浮かぶ。 「昨夜、私は祖父との約束を守るため黒い祭壇の置かれた小部屋に入りました。そこで出くわした宰相殿に頭を殴られたんです。この包帯がその時の傷です」 「……っ」 「貴方はおそらく今日の会議に向けて既にお休みだった事でしょう。私にとって、なかなかのピンチでしたよ?  背後から殴られるわ、首は絞められるわ、手足を縛られ拘束までされて……。あ、縄の跡残ってるんで見ます?」
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