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「さっさと4列横隊で並べ!」
兵士たちの中でも隊長格と思われる男が大きな声を出す。
聞きなれない用語に教師、生徒ともに戸惑っていたが、先ほどとは別の引率教師が説明を加える。
「私たちはちょうど40人のはずだから、10人ずつで4列に並びなさい。」
その言葉を聞き、バスから降りた者は兵士が持つ銃を目にしつつ、足早に整列した。
「貴様、自衛隊か何かの経験があるのか?」
隊長格の男が説明した教師に問う。
「いえ・・私の住む地区では消防団があって・・そこで訓練の時に聞いたことがあったもので・・。」
隊長格の男は小さくうなずいている。
それほど時間がかかることもなく、バスから降りた40人は4列横隊に整列を終えた。
「では、館に入る。詳しい説明は館の中で行われるので、きちんと話を聞いておくように。」
隊長格の男が歩き出し、バスから降りた者たちの隊列はそれに続く。
そして逃がさないように周りを兵士達が囲むように歩んでくる。
近づくにつれ、洋館は最初に見た時よりも大きく感じた。
それ以上にこの異様な雰囲気によって入ることを促される館が何より不気味に見えていた。
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