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「ほ・・穂室が・・国王だって・・・?」
主に生徒たちの中から動揺が生まれる。特に普段慧祐をいじめていた者たちの動揺は大きくなっていた。
半面、いじめの主犯格である輝は冷静である。ちょっとしたことに噛みつき、すぐ感情的になる男としては珍しい反応だった。
まだ、この出来事が現実と受け入れられないでいるのかもしれない。
「国王は『穂室慧祐』さんに決まりました。皆様、拍手を!これから穂室さんを国王として、他国との闘いに勝って頂きます。」
タキシードの男がそう言うが、未だ状況をつかめない者達が拍手をするわけもなく、ただただ不安な顔をするのみだった。
次にタキシードの男の背後の画面に『ルール説明』の文字が浮かぶ。
「それでは闘いにおけるルールを説明いたします。これから様々なゲームを行います。それぞれのゲームでは最初に参加人数を決めて頂きます。最大5名までのチームを組んで頂き、他国のチームに勝って頂きます。ゲームの内容はすべての国が人数を決定した後、発表します。そして・・これが重要ですが、3国の中でゲームの最下位になったチームのメンバーは『脱落者』となり、国家より追放されます。参加人数が多いほどゲームが有利に進められるかもしれませんが、万が一最下位になれば参加者全員が追放・・。それぞれの国の代表はそのあたりを重々理解した上で参加人数を決めてください。」
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