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こんなVR(映像)あったらいいな(ミステリートラベル)
「賢、今日はぼっちゃんの方を読んでるの?」
「ん?ああ。」
ぼっちゃんと聞けば、普通は夏目漱石だが、理香の言うぼっちゃんは主人公が浅見光彦のぼっちゃんだ。内田康夫の推理小説の主人公だ。
「なんとなく読んでみたくなってな。」
「まあ、確かに、ここのところ忙しいから、本の中だけでもどこかに行きたくなるものね。」
「ああ、それこそ、旅を中心としたルポライターをしている光彦だったら、全国のどこへでもいけるだろ?」
「まあね。」
「いっそ、光彦本人がしてくれたらいいのにな。」
「知識も豊富そうだしね。」
探偵をするほどだから、そりゃそうだと賢太は思った。
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