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「優羽ちゃん!」
靴を履き替え、高校の門を出た時隣のクラスの友人にうしろから声をかけられる。
「わっ……ビックリした。零ちゃんも今帰り?」
零ちゃんは、中学からの友人で仲が良い。
こうして帰りが重なるのも珍しくないことだ。
「うん! 一緒に帰って良い?」
私の家の方向からこの高校に通う人は少ない。
別に友達がいないわけではなく、ただ方向が違うだけだ。
部活にも入っていないから、帰る時間も皆より早い。
「うん、もちろん!」
だから、こうして零ちゃんと一緒に帰れる日をちょっとだけ楽しみに思っている。
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