優しい嘘に気付かない

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 零ちゃんは嬉しそうに笑って、小指を立てる。 「うん……っ!」  ……良かった。  何となく、消えてしまいそうな雰囲気を纏うのが、怖かった。  手を離してしまえば、消えてしまうのではないか。  ありもしない不安が、頭を過る。 「……優羽ちゃん?」  思わず指に力が入ってしまい、不思議そうな声が聞こえてくる。  ……大丈夫。  だって、約束したんだから。
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