優しい嘘に気付かない

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 だけどその日、彼女は学校に来なかった。  代わりに、校長先生からの放送が鳴った。 『____さんが、__しました』  興味がなくて、頬杖をつきながら聞いていたのにそんな言葉が途切れ途切れに聞こえて、机に顎をぶつける。  クラス中が……いや、学校中がざわつくのが分かった。  ……誰が、何したって……?  聞きたくないのに、その声は止まってくれなくて。 『____八雲零さんが、自殺しました』  どうして、彼女なんだろう。
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