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ベッドに眠るのは私の彼。
愛しい愛しい、私の彼。
朝起きて一番初めにすることは、彼へのキス。薄い桃色の頬に私の唇をよせる。
そしておはようって、微笑むのよ。
顔を洗って、朝餉をつくる。
今日はナッツサラダとマンマユのスープ、あと、ワッフルにソーセージと玉子も。
紅茶はチコラ・レン。真っ赤な色と樹木の香りが爽やかな彼の好きな紅茶。
私はアモネワの方が好みなのだけど、甘すぎる香りは彼は苦手みたい。
毎日つくっているけれど、彼はちっとも食べてくれない。
朝餉も昼餉も夕餉も、お八つだって食べてくれないの。お水も飲まないで吐いてしまう。私、彼が心配だわ。
なにも食べないなんて、いつか死んでしまうわ。
お医者様に見せても何も出来ることは無いなんて言われて、私、つい怒鳴ってしまったの。その晩は彼に頭を撫でられて、大丈夫だよなんて言って。何も食べないで大丈夫なわけないわ。
いつか食べられると願って、あまりない食材を使って毎日彼につくってる。
お料理、随分とうまくなったのよ?
大家さんにも褒められたわ。
あら、彼が起きたわ。寝癖なんて付けちゃって、仕方がないわね。私がなおしてあげなくちゃ。ふふ。可愛いわね。そんなところも好きよ。
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