捨てられない

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「はぁ、はぁ…」 「はっ…ッ…」 お互いの呼吸だけが静かな店内に響いている。 覆い被さるように抱かれていたせいで大和君の心臓の音が背中越しに聞こえ更にドキドキした。 「大和君、エッチ上手くなったね」 「ちょっ!何言ってんですか!」 照れたのか、慌てふためいた大和君は俺の中から急に出て行った。 そのせいで太ももに精液が流れ落ちている。 「思った事を言っただけだよ。最初なんかさ…」 「ギャー!止めて下さいよ!昔の話なんて羞恥プレイと同じです」 背丈が俺よりも大きいのに照れて小さくなっているのが可愛い。 「大和君はさ、初めて会った時から俺に懐いてくれて学より可愛いって思ってたんだよ?」 「俺は中1で崇さんが初恋でしたから。姉さんの結婚相手だって知って即失恋でしたけどね」 「今こうやっていられるんだからいいだろ?それじゃ、そろそろ帰るよ。明日は弁護士を交えて財産分与の話し合いをしなきゃならないから」 手早く身支度を整えて大和君に向き直る。 すると急に真剣な顔をして、 「崇さん、姉さんと別れても…俺と、こんな風に会ってくれますか?」
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