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妹さんがわがままとは聞いていたが、思った以上だった。
「たかねえ、妹さんこないよね?!」
「それはないですわ」
「あー、良かった……」
喜久は胸を撫で下ろした。
「その久野さんの妹さんとやらは敵に回ったら怖いからね……あー、怖い怖い」
まるで女性社会を生き抜いたかのような発言をするおじいちゃま。
歯科医で女性が多く働く職場でいたからこそなんだと思う。
「そうですよ。女性同士じゃなくても異性に嫌がらせする方は沢山いらっしゃいますから。特に喜久と香子はまだ滝の森学園に来たばかりだから、変に目立ったらたいへんですもの……」
おばあちゃまも心配そうだ。
とはいえ、喜久は転校してすぐに友人が出来てるので、上手くやれているとおもう。
「おばあちゃま、おじいちゃま。私が今回ご友人を呼ぶことはお父様とお母様には内緒にして下さいな」
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