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人は死後どこへ逝くのか。
それは天国。
それは地獄。
それとも……。
私はとある飲食店の駐車場にいた。時計を見るとまもなく午後22時になろうとしている。
今回の麿慶二さんからの依頼は、今ニュースでもやっている青年失踪事件に関与している可能性がある店の、霊鑑定をしてほしいというものだった。
この麿慶二という方は、怪奇事件の私専属ディーラーみたいな方。霊鑑定士としての仕事の大半は、この方からいただいている。
車の窓ガラスから外を見るとボンゴとかかれた大きな看板が見える。ボンゴは大小連なった打楽器が元につけられた店名らしく、この店の人気料理は大小連なったボンゴハンバーグセットが人気なんだとか。
私は車から降りるとテラス席の間を抜け、店の入口に立った。ガラス窓を覗くも店内は真っ暗で人のいる気配がしない。
私は扉をノックした。
…………。
反応がない。
私は踵を返し帰ろうとしたとき後ろでチリンチリンとベルの音がなった。
振り替えるとそこには年配の男性が立っている。
私はすっと近寄り挨拶をした。
「こんばんは。私霊鑑定士の八夜神麗ともうします。今回霊鑑定のご依頼を受けて参りました」
「あぁ。あんたがそうかい。俺はここの店長をしてる……まぁ自己紹介はいいか。さぁどうぞ。入ってくれ」
男性が口を開くとアルコールの臭いが私の鼻を掠めた。
私は男性に言われるように暗闇に包まれる店内へと足を踏み入れた。
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