6人が本棚に入れています
本棚に追加
第二章~2~
~火竜 紅の場合~
紅「人化に必要な事って何だろう」
煉「知らねえよ。つか俺に聞くな。」
紅「つれないなぁ。」
紅はそう言いながら煉のそばをパタパタ飛んでいた。
儀式はもう目の前まで来ているというのになかなか人化をするコツがつかめていないのだ
火竜の紅。
煉が生まれた時に同じく生を受け、その生涯を煉に付き従う火の竜。
その性格は煉とは違い純粋無垢に育っていた。
紅「俺の人化、めちゃめちゃ格好いいといいなあ」
クスクス笑いながらそばを飛ぶ紅に相当イラついたのだろう。
煉は手のひらの上に小さな炎の玉を出すと紅のユラユラ揺れる尻尾目がけて投げた。
紅「あっつ!?煉!何するんだよ!?いくら火竜の俺でも熱さは嫌だぞ!」
煉「うるせぇな。鬱陶しいんだよ!さっさと黄のとこ行ってコツ聞いてくるなりしやがれ!」
煉はそう言うと紅の首根っこを掴み、ぽいっと部屋の外に追い出した。
紅「煉のあほー!」
主人への不満を叫びながら言われた通りコツを聞くため紅は黄の部屋に向かうのだった。
ー続くー
最初のコメントを投稿しよう!