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第三章~1~
-龍月祭-
とうとう本番を迎えた当日。
1週間という短い期間だが、その短い期間は里に生きる者にとってかけがえのない大切なものになる。
紅「はぁぁ……緊張してきたよ…」
蒼「お前なら出来る。」
翠「そうですよぅ。あんなに練習したんですからぁ。」
碧「失敗したら笑ってやるよ!けけっ…痛っ!」
黄金「碧の言う事など気にすることないですわ。」
紅「みんな…」
初日を飾ることに極度の緊張からか若干涙ぐむ紅に、後を繋ぐ竜たちから激励が飛ぶ。
だが、他の竜たちも見せないようにしてはいるが紅同様に緊張していた。
そんな中、ただ一人すでに儀式を経験している黄。
みんなを安心させるため口を開いた。
黄「大丈夫だ。お前たちは人知れず練習もしたし努力もした。それは里の皆は勿論、お前たちの主がよく知っている。それを胸に留めておけ。構えるな。皆がついている。」
5竜「はい!」
――――クスクス…セイゼイ イマヲ タノシミナヨ――――
かくして今年の龍月祭。
何かが起きそうな、何かが始まりそうな予感が満載。
良い予感なのか、はたまた誰かが言うように悪い予感なのか…
波乱の龍月祭のはじまりはじまり………
-続く-
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