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第三章~5~
蜂「あ、そうそう。君たちの大切なお姫様。」
唐突に話しだす蜂乃丞。
“お姫様”
その言葉を聞いた瞬間。
それまで騒いでいた煉は勿論、その場にいる者は全て口を閉ざし静まり返る。
蜂「君たちの大切なお姫様は俺達が頂いたよ。あ、頂くと言っても食べないよ~♪」
歌でも歌っているかのような軽さでくだらない冗談を交えさらっと話す蜂乃丞。
言い終わるや否や、その場から立ち去ろうとする。
それを皆が許すはずはない。
阻止する為に動こうとした皆の目前に大量の蜂を飛ばし視界と動きを遮る。
蜂「取り返したければがんばりなよ。じゃーね♪」
そう言い残すと後ろに控えていた大きめの蜂の背に乗り飛び立っていった。
それと同時に視界を覆っていた蜂も去っていった。
煉「待てやこの野郎!話はまだ終わっちゃいねぇぞ!!」
紅に飛び乗り追いかけようとする煉。
寸前で蒼から発された氷粒が煉の頭に当たり、煉は気を失い紅から落下。
響「まずは長(オサ)のところへ向かいましょう。あの青年や詳しい事などが何か分かるかもしれませんし。」
刹「そうだな。」
そう言うと刹那は意識のない煉を担ぎ、先に走り出した皆と共に急ぎ長の元へ向かっていった。
―続く―
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