第三章~7~

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第三章~7~

來「…揃ったな。」 來都の部屋にそれぞれ準備を終えた者たちが集う。いつ戻れるともしれぬ今回の任務。 いつ何が起きても対処出来るよう、だが必要以上の荷物にならぬよう準備をするように言いつけていた。皆の様子を見る限りその辺は大丈夫だろう。 響「改めて任務を確認しましょう。」 響の声にそれまで私語をしていた皆がしんと静まり真剣な表情に切り替わる。 これから向かう先は大切な任務なのだから。 響「まず本任務の最大目標は【紗久夜姫の安全を最優先とした奪還】です。」 部屋に声が静かに響く。誰も他に声を発する者はいない。それだけ真剣に取り組まなければならない任務だからだ。 響「そしてそれに付随して【ここにいる全員誰一人欠けることなく無事に帰還する事】となります。」 5人「了解。」 そのままで終われば良いものを、変に調子づく者が一人口を開いた。 煉「よーし!蜂野郎以外の敵がどんなやつかとか、どれくらいいるのかまだはっきりとわかんねーけどよ。姫に手ぇ出した事をこの俺が後悔させて…あいたっ!」 再び拳で黙らす刹那。 何気にいいコンビなのかもしれない。 刹那「短絡的。呆れる。」 煉「んだとっ」 刹「敵の詳細が分からない以上、この先何が起こるか分からない。楽観視して任務にあたると後悔するのはこっち。」 煉「…ちっ」 言葉に詰まり椅子にどかっと腰掛ける煉。その顔を不貞腐れた子供そのもの。 皆はこの光景に慣れたもので、特にその様子を気にする者もここにはいない。 刹「…先が思いやられる。」 ため息をつく刹那の隣。 煉に対し聞こえよがしに悪態をつく双子がいた。 華「私達よりも年上なはずなのに、まだまだ子供ですわね」 真「煉にぃがあぁなのはいつもの事じゃん」 自分より年下の双子に言われて更に不機嫌になる煉だった。 ー続くー
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