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第一章~2~
時は同じく場所は変わり―
?「真凛(マリン)~、暇だねぇ」
?「暇ですわねぇ、華凛(カリン)」
同じ事を同時に話しかけながら、城の中を瓜二つの少女が退屈そうに歩いている。
彼女達も刹那と同じ、10年前の儀式を目にした子供達である。
青色の髪を高めにツインテールにしているのが、月影 真凛。
黄色の髪を高めにポニーテールにしているのが、月影 華凛。
年齢は共に15。
(ちなみに刹那は17)
違うのは口調と髪型だけという双子の少女。
元々は髪型も口調も一緒だったのだが、区別を付けるために髪型も口調も仕方なく別にしているのだ。
((長に言われちゃぁ逆らえないでしょ/ですわ))
華凛「なぁんか面白そうな事ないかなぁ~」
真凛「最近は姫様もイタズラに引っかからないようにと私達の事を警戒してますわ。」
双子「「面白くないよね~/ですわね~」」
はぁ~っとため息をつきながら、自室に戻ってきた双子。
誰もいないはずの部屋の中から話し声ならぬ、ケンカが漏れ聞こえてきた。
?「何でてめぇがココにいるんだよ!」
?「そういう貴方こそ、何故ココにいらっしゃるのですか!(プイッ」
ケンカしているのは、双子にそれぞれ付き従う竜。
口調が悪いのが、真凛に付き従う水竜の碧(アオ)。
丁寧な口調が、華凛に付き従う雷竜の黄金(コガネ)。
ちなみに二匹とも肩乗りサイズだ。
碧「てめぇには関係ねぇだろうが!さっさと姫探しに行きやがれ!」
黄金「貴方が行けば宜しい事ですわ!私にはやるべき事がございましてよ!」
碧「へんっ!たかが茶ぁ飲むくれぇだろ。ばかじゃねぇの!」
黄金「午後の息抜きですわ!ばかは貴方の方でございましてよ!」
碧「何だとッッ!?」
黄金「何ですって!?」
どんどんヒートアップする二匹。
このままでは部屋を破壊されると思った双子は、部屋の中に飛び込んだ。
双子「「いい加減にしろぉッッ/なさいッッ」」
二匹「「―ッッ!?」」
双子の介入で我に返る二匹。
双子監視の元、散らかした部屋の片付けをさせられた二匹であった。
双子((ん?姫様探し??))
―続く―
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