第四章~6~

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槐「な、なに…?」 紫「…警戒しろ」 皆が皆、注意深く周りを警戒していると、微かに響く衣擦れの音。桜雅と呼ばれた男が隠し持っていたナイフを何本かそちらへ投げると、数秒ともせぬ内になんと全てのナイフが桜雅本人へと返ってきたではないか。それを難なく受けきり、声を荒らげる桜雅。 桜「ちっ!何者だテメェ!?」 しかし返ってくるのは沈黙のみ。再び声をあげようと桜雅が口を開こうとしたその時。 ?「…ようやく妾が目覚める時が来たというのに、随分と手荒な歓迎じゃのう?」 4人「「「「「っ!?」」」」」 聞こえてきたのは幼女の声。その声の主に合点が行くと慌てて跪き、礼の姿勢をとる4人。未だ姿は見えぬが頭を垂れる。 桜「あ、貴方様と気付かず、大変失礼致しましたッ!」 ナイフを投げた事への謝罪。だがその謝罪は無へと帰す。これが暗闇での出来事で、警戒しての行動だという事を把握している為であった。 ?「よい。妾を守ろうとしてくれたのじゃろう?そんなことでは妾は怒らぬ。」 桜「…っ…もったいなきお言葉、痛み入ります…!」 ?「うむ」 再び深く頭を垂れた桜雅の頭を微笑みながら撫でる幼女の姿は、傍から見ればシュール以外の何物でもない。
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