序章

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序章

とある城内。 夜明けを迎える部屋の中には跪く6人の年端も行かぬ子供と、窓辺に静かに佇む1人の女性、そしてその女性に抱かれている赤ん坊がいた。 女「よりにもよって忌まわしき血の力が、誕生されたばかりの姫様に出るとは…」 子供達「……」 女「…姫様は大きくなるにつれ、この事実を身を持って知る事になります」 子供達「……」 女「いずれ自分で制御できるようになるまでは傍についてあげて下さい」 子供達「…はい」 返事をし子供達が下がると、その場に残るのは哀しげに目を伏せる女性と、すやすやと眠る赤ん坊だけ。 女「願わくば、施した封印が解かれませぬよう…」 女性の腕に抱かれ眠る赤ん坊の額には、その天使のような寝顔には到底相応しくない、暗く紅き紋章がほのかに光り輝いていた。 ―続く―
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