悪役令嬢攫われる!

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悪役令嬢攫われる!

目が覚めたら全く知らない場所だったわ... フカフカのベッドに寝かされていたのだけど...周囲を見回すと窓も無い部屋だけど、天蓋付きのベッドに、煌びやかで豪奢な家具ばかり...きっととても高貴な方か、お金持ちな方のお屋敷よねぇ... うーん...わたくし一体どうしたのかしら...確か学園で婚約者のフェルナンド殿下が、男爵令嬢のララと逢引きしているって話を聞いて、仕方なくララの元へ抗議しようと思って、向かっていた筈なのに... ベッドから出ようと思ったら、右足首に違和感が...ふと見ると金でできた足枷に細い鎖で繋がれてるわ! 「え?ええ??どう言う事ですの????」 そして近くに何故かある大きな鏡には、わたくしの姿が映っているのだけど...うん、夜空に星を散りばめられた様な瞳はちょっとつり目で、いつもお父様やお母様が美しいと言ってくださる顔立ちに、ミルクティーのような長い髪で痩身に気をつけているから、すらりとした体躯を維持している姿はいつも通り... でも何故か制服の代わりに淡い紫色のネグリジェを着せられているわ!!!! 「わ!わたくし攫われてしまったのかしら???」 ワタワタしている中、部屋に人がやってくるわ。 「アレクサンドラ様、お目覚めになられたのですね」 何故か顔を隠しているメイドが入ってくるわ! 「ここは何処ですの!」 「それに関しては旦那様の命令で答える訳にはいけません」 「うう...」 どうしましょう... 「ここに来てから全く食事されて無いでしょうからご用意いたします」 「いらないわ!」 そう言うもお腹がぐるぐるきゅう...と鳴ってしまうわ... 「ふふ、消化の良い物を用意いたしますのでお待ちくださいませ」 とそのメイドは去っていってしまったわ! 「...逃げるにしても腹ごしらえはしないとよね...」 仕方なく用意されたチーズリゾットを頂いたけどとっても美味しかったわ...
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