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でも、親友のトモコには、早々に感づかれてしまった。
「ごめん。私。トモコに謝んないといけない」
「うん。知ってる。アキオのこと、好きっしょ?」
私は急にそっちの話をふられて驚いて、言葉に詰まる。
「な、なんで?い、いつから?」
「えー。ずっと前からだよー。鈍いなぁ。わかんないわけないじゃん。アキオ見る目がいつも乙女なんだよ。ユカりん。アキオいなくなった時もさ、私よりひどい取り乱し方してて……やっぱりなって思った」
ううう。って泣くの我慢して、変なうめき声出ちゃう。それでも止まんない。泣きそう。
「ちょっとまともになってきたと思ったら、ユカりん急にぼっちでスマホ見ながら独り言いってて、まじひくし」
ずずっとトモコは鼻をすする。
だんだんと苦い顔をしだし、うつむいてこらえてるようだ。
「うん。ごめん。トモち。私、やっぱアイツのこと。好きだわ……」
「はーー!やっと言った!まじで!ホント!ユカりんは!ユカりんなんだからぁ!ホントは、わざと付き合ってることにして欲しいって、私からお願いしたの!お試し期間的にって。アキオは、友達以上恋人未満だからなって、なんかよくわかんないこと言ってたけど」
「じゃ。アキオ、トモちのこと好きくないの?」
「じらないよぅ。ぞんなごど!好きって言ってもらったことないじ!アイツ、ユカりんのこといっつも考えてるし、ムカづくじゃん!ぞんなの!」
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