調書に書けない身内のはなし

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「先輩、口に出てますよ、 サイコパスっぽい言葉の数々。 部長に聞かれたら減俸か 更に何にも起こらない無人島辺りに 飛ばされますからね」 「俺が赴任したら無人島じゃなくなるな、ソコ。 しかも犯罪犯すのもう俺しかいねーじゃん!」 「所で先輩、そろそろ自己紹介したらどうです。 皆さん、お前ら誰だ?と思ってますよ」 「皆さんって誰だ?」 「ちょっと、メタ発言は控えて下さいって」 「だから、ソレ俺の台詞っっ!!」 「は~や~く!」 「チッ!」 あ~~俺、爾井 法嗚。巡査長。 は?読めねぇ? んなもん、わざとに決まってんだろ。 人には色々事情があって わざとルビ打ってない場合だってあるんだ。 大人の都合ってことで察してくれよ。 ニュアンスでこうかな?ああかな?で 世の中大体それで回ってから、 細かいこと気にすんな。 で、後輩は2コ下の巡査、名前は目下募集中。 「先輩、俺の紹介適当すぎやしませんか? しかも俺以上にメタ発言満載じゃないですか」 「良いんだよ、本当の事だから」 「も~先輩、大雑把過ぎるからモテないんですよ」 「………………オイ、 で、誰にコレ説明してんだよ、俺」 周りから見ればこれこそヤバイ独り言じゃねーか。 「も~先輩、細かすぎるからモテないんですよ」 「どんだけモテねぇんだよ!俺は!」
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