30人が本棚に入れています
本棚に追加
/23ページ
さて、ここらでもう少しツッコんだ自己紹介の続きをしよう。
俺には、両親と姉と妹がいる。
幼かった頃にはその姉夫婦とその子供も同居しての
七人暮らしだったが、俺が高校に受かったのを機に
姉夫婦は家を出ていくことになった。
その裏には義理の兄が高校性にもなって
妹と同じ部屋では色々と……
都合も悪いだろうと慮っての事。
本当にガサツな姉さんには勿体ないくらいの
優しく思いやりのある義兄で、何であんな良い人が
うちの姉なんかに惚れてたのか今もって謎だ。
そして、二歳年下の妹は俺が就職した翌年、
俺の親友と結婚した。
どっからどうみても平々凡々。
あるある的な家族構成だと言っていい。
その穏やかな日常に突然波風が立ったのが
うららかな春の日差しが心地良く
目覚まし時計の効力を疑い始めるそんな朝。
もっと詳細を語れば、今朝だよ今朝!
「ん~~」
ぼんやり目を開けると部屋は既に明るくて
何時だ?と手元のスマホを見れば六時少し前。
「……マジかよ」
目覚ましが音が鳴る前に起きたのって
遠足や雪の日、バレンタインデー以外に一度もなく、
今日はそのどれもにも該当していないというのに。
もう一時間は寝られたはず、
何だって目が覚めたんだかと思わず舌打ちをした。
最初のコメントを投稿しよう!