夏の友達

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 帰宅した拓は夕飯を食べるとすぐに宿題に取り掛かり、三日分を一息に終わらせた。 「勉強熱心だな。中学受験するとは聞いていたが、この様子じゃ心配する必要ないな。」  明は感心して笑った。  拓は気まずそうにな表情になって言った。 「いや、勉強熱心なわけじゃないよ。早く終わらせてさ、友達と遊びたいだけなんだ。」 「あら、友達ができたの?」  恵子が聞いた。 「そう! 今日、前おじいちゃんと行った山に行ったら、そいつがいたんだ! 悠哉っていうの。」  拓は興奮気味に言った。 「悠哉くん、ねぇ。」  さて、どこの子だったかしらと恵子は考えたが、すぐには思い出せないようだった。 「拓ちゃん、お友達ができてよかったね。」 「うん! 悠哉と明日も遊ぶ約束したから、宿題は早めに終わらせたくて。」  拓はそう言うと、宿題の冊子を閉じて風呂場へと急いだ。
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