HESITATE~どこでも一緒~

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新しく建てる場所の最終確認は車から済ませてホテルに到着する。 土地の権利関係の書類に目を通して判を押せば契約は終わりだ。 あとは秘書からの連絡を待てばいい。 「保さん、他にお仕事はありませんか?」 俺が仕事をしていないと思ったのか、大介が呆気に取られた顔で見つめている。 「大丈夫だよ。後は連絡待ち」 「分かりました」 納得した笑みを返してくれ、二人で最上階の部屋に向かった。 今日用意した部屋は、このホテルの最上階で大きな窓から海が一望できる。 緑も多く少しの休息にはピタリと当てはまる場所だと思い、ここを選んだ。 「すごい…」 景色に圧倒されたのか、大介は窓際で一言発したきり見入ってるようだ。 その姿を後ろから眺めているだけで満たされるような、今まで感じたことのない不思議な感覚になる。 これが幸せというものなんだろうな。 「保さん、素晴らしいところですね」 「あぁ。癒しに来るには最適だろう?」 「はい!」 そこでスマホが鳴りだし、秘書からの呼び出しだ。 少し出てくると大介に伝えて部屋を後にした。
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