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「今日は香坂さん何時に帰るんだろ…」
自分の口から出た言葉に笑える。
奥さんじゃあるまいし何を言ってんだか。
だけど…
香坂さんは俺とセックスはしない。
直前の戯れ?そこで終わり。抜き合いだけで満足なのか?
そして今は最初に感じた男の唇に対する違和感が全く無くなっていた。
だって、あの顔にあの声、あの体。
俺だってあんな風に生まれたかった。
完璧過ぎなんだよな。
しかも俺を見る瞳。
命令をされている訳でもないのに逆らうことができなくて、求められてるなって。
「バカか、俺…」
やらしい事が頭をよぎり落ち着かなくなったため、キッチンに向かってミネラルウォーターを取り出した。
冷蔵庫の中を見ると、いくつも材料が入っている。
酒のつまみ程度しか作っていなかったが、今日はおかずでも作ってみるか。
なんせ時間だけはたっぷりあるのだから。
使えそうな物を取り出し、早速準備に取りかかった。
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