フリー・フリー・ザ・フリーザー

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 扉を開けると、冷気のただよう中へ戸惑うこともせずに入った。白く絡まるおれの息は、その内部で氷の結晶となって降り落ちる。それほど寒いのもお構いなしに、どんどんとその奥へ進んでいく。  ブラックボックスの中には、ピザにピラフ、ギョウザにアイスクリーム。あとは大量のツナ缶。なんでこんなところにこんなに大量のツナ缶があるのだろう。まあいいや。幸いここにはたくさんの食料が残っている。感謝感謝(カンシャカンシャ)。  それにしても、やたら冷えているなあ。食料の保存だけだったらこんなに寒くしないでもいいのに。調査するこちらの身にもなっておくれよ。まったく。  それからおれはさすがに宇宙服を貫くほどの寒さに耐えきれなくなり、キンキンに冷えたそのブラックボックスの外へと出て、冷気のふたを閉じた。そして、母船からの無線連絡がずっと来ていたことにようやく気づいたのだった。
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