フリー・フリー・ザ・フリーザー

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 長いコールドスリープから目覚めた飼い主は、第一声に、私のネコたちは無事か、と叫んだそうだ。彼女の言葉によれば、地球暦二二二〇年末、地球上のほとんどの植物が原因不明のウイルスに感染してしまい、地球中がパニックに陥ってしまったのだという。あの青玉とも呼ばれる美しい地球が、当時は茶色に濁っていたとも言っていたが、にわかには信じがたい。彼女は保護猫を育てるブリーダーで、当時地球政府の計画した“ノアの方舟(はこぶね)計画”に漏れてしまった保護猫や野良猫たちを助けるために、地球から火星へ宇宙船で向かっていたのだという。だが彼女、ナツと百匹の猫を乗せた船は、突然故障してしまう。
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