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「能力と言うのかはわからないが、俺はこの世界とは別の世界の存在だ。
体の組成自体がこの世界とは少し異なっている。
だから、体の大きさや形を変える事ができる」
「そうか……! だからさっき腕が伸びて……!!」
「そう。しかも普段は固体として存在しているが、意志の力によって、液体、気体、さらにはプラズマ状になることすら可能なのだ!」
長官が言った。いやもうこのダークメイスンという男、もはやなんでもアリである。
「す、凄いじゃないですか……!」
「まぁねー!
ただ、結構無理矢理ここに存在してるから、存在自体がかーなーりぃ安定しないっつーワケなんだけどねー」
ダークメイスンの言葉に次郎が驚いたのは、その内容ではなく口調の変化だ。一体どうしたダークメイスン。
「……一番安定してないのはキャラだけどね」
童顔最終兵器の冷静なツッコミ。そこは別の世界がどうとかというより、本人のやる気の問題ではないのか。
「お堅いことは言いっこナッシング!
じゃあ、次は美優ちゃぁん。自己紹介ぃ~ヨロシクお願い申し上げ奉る」
喋りながら最後には武士風の威厳を響かせるダークメイスン。なかなかめんどくさい人物のようである。
そして、さぁいよいよ童顔最終兵器の自己紹介だ。
「はーい、あたしは明堂院美優。
人間の姿をしてるけどぉ。実は創造神ブラフマーの後継者なんだよねー」
とんでもない事をさらっと言ってのける。見た目、服装、そして言動を総合すると、単なるかなりイタいコスプレイヤーにしか見えないのだが。
「え? え? ちょっとついていけな……」
救いを求めるような目で、長官に目を向ける次郎。だが長官は『うむうむ。その通り』といった表情でうなずいてみせた。という事は、これは事実なのだろう。国連だし。
「今回現世で修行することになったんだけどー。
色んな時代を見てたら、この時代が結構ピンチじゃん?
だから面白そう! って思って、転生してみた!
事情が事情だし、現世の身では全部の力出せないから、イザって時は、ヴィシュヌとシヴァも力を貸してくれることになってる」
これまたダークメイスンに引けを取らないトンデモキャラである。
「じゃ、じゃあ二人とも人間じゃなくて……?
変身しなくても戦えるんじゃ……」
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