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秋ー…
金木犀の香りが辺りを優しく包む季節。
そんな季節に
私、藤宮奈々子(23)は
【 盛大に失恋した 】
金木犀の香りがトラウマになるんじゃないかと思うくらい割と本気の恋だった。
相手の男性(名前は春と言う)が体調不良で倒れていたのを奈々子が見つけて救急車を呼ぶという出会いが特殊だったのもあって一方的に運命を感じていた。
しかし…相手にはもうすでに運命の相手がいた、というオチ。
でも勇気を出して…
自己満足だったかもしれないけど…
けじめつけるために告白した。
『私…春さんのこと…す…』
『ごめんなさい』
ダメ元なのはわかってはいたが、
喰い気味に振られるというまさかの事態!
えぇえぇ、わかってましたよ。
でもそこまで眼中になかった感じですか。
そうですかそうですか…。
そのあと優しいフォロー入れてくれたけど、
やっぱり心のポッカリ空いた穴は塞がらない…
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